
3年前に海外赴任から帰国した時に、
保険の窓口のジェントルマンな担当者に人生相談して、
複数の保険に入ったの覚えてる?

もちろん覚えてるよ。
生命保険と医療保険に入ったよね。
あとドル建ての終身保険だったっけ?

そうそう。で、相談なんだけど、
その保険解約します!

えーっ!?
家族を持つ身として保険って入らなきゃいけないものでしょ?
ちょっとちゃんと説明して!!!
何かあった時の為の保険、すごく大事ですよね。
多くの方が既に入っている、もしくは入らなきゃいけないと考えていると思います。
我が家の場合、一旦複数の保険に入った上で、解約するという無駄なことをしております。
もちろんその時々で本気で考えた結果ではあるので無駄な経験ではないと思っていますが。
今回は、保険に入った経緯、そこから解約に至るまでの経緯についてご紹介します。
そして、これから保険に加入することを検討している方の参考になればと思います。
保険についてとにかく全く分からない人!という方は、いろいろネットで調べるよりもお金のプロに聞くのが1番だと思います。
我が家も、無料の保険相談に行ったことがお金や保険について考える第一歩となったので、本当にオススメです。
保険契約までの流れ
私達は約3年前に2年間のアメリカ赴任から帰ってきたのですが、赴任前に結婚したこともあり、保険の類のものは全く加入しておりませんでした。
帰国した際、長女たらちゃんはお腹の中。
これから父になるという事で意気込んでいた私は、「家族の為に保険に入らなければ!」と考えていました。
でも、正直保険に関する知識は全く無かったので家の近所にある保険の窓口へ奥さんと共に相談に行きました。
一番最初に窓口に相談に行ったときは、

あのー、保険に入りたいと思っているんですが、どんな保険に入ればいいか教えて下さい!
という様な素人丸出しの質問を投げかけたのですが、とってもジェントルマンな担当者に懇切丁寧に保険にはどういうものか?という様な事を教えてもらったことを覚えています。
その後毎週のようにジェントル担当者の所に通いつめ、色々な話を聞いて保険を契約する事になりました。
その中で印象に残っている事をご紹介します。
保険に入る意味
素人丸出しの私は、漠然と私&妻の両方とも生命保険、医療保険は絶対に入る必要があると考えていましたので、その様に話をしてみたところ、ジェントル担当者はこう言いました。

奥様の生命保険は必要ないんじゃないでしょうか?
なんの為に保険に入るか?という事を考えると、
生命保険は自分に何かあった時に、残された家族が金銭的に困らない様に入る為のもの。
私にもし何かあったら残された家族は金銭的に困りますが、妻に何かあった時に私が金銭的に困る可能性は低いという事でした。

なるほど。確かに。
どちらかというと、
保険に入らなければいけないという固定観念に縛られていて、なぜ保険に入らなければいけないのか?という本質的なことをあまり考えられていませんでした。
「保険に入る事」は家族を困らせない為の手段なのですが、「保険に入る事」が目的になっていた様に思います。

今考えると非常に当たり前の事でありますが、周りの話を聞いても
保険に入る事自体が目的となっている人が多い様な気がします。
契約した保険について
ジェントル担当者との綿密な相談の結果、
- 生命保険(パパ)
- 医療保険(パパ&ママ)
- ドル建て終身保険(パパ)
これら3種類の保険に加入する事に決めました。
実際に私たちが加入した保険を紹介したいと思います。
ちなみに各保険ですが、現在はこのような状況です。
- 生命保険 … 継続中。今後も解約予定なし。
- 医療保険 … 解約
- 終身保険 … 解約

では、まず加入した保険とその理由を紹介しましょう。
生命保険(パパ)
加入した生命保険: メディフィット収入保障 (メディケア生命)
保険料: 約3700円/月
通常の生命保険は「死亡したら〇千万」という様に指定の金額が一括で払われるものをイメージすると思いますが、
私たちが加入したのは「死亡したら妻が〇〇歳になるまで月〇十万円支払われる」という保険(収入保障保険)になります。
通常の生命保険に対して、収入保障保険のメリットは大きく2つあると考えます。
1つ目のメリットは、保険料が安いという事。
若い時はどちらも保証額は変わりませんが、年齢が上がっていくに連れて、保証額が少なくなっていきますので通常の生命保険と比較したら安くなるのは当たり前ですね。
では、年齢を重ねる度に保証額が少なくなっていくと、どういった問題があるのでしょうか?
例えば妻が55歳の時を考えてみると、
- 娘たちは独立(生活費Down)。
- 団信という保険により、住宅ローンの支払い免除(生活費大幅Down)
- 年金受給まで残り10年。そこまで貯蓄+保証で継続できれば必要最低限の生活は可能。
と考えると、あまり大きな問題にはならないような気がします。
もちろん、通常の生命保険の様に〇千万を貰えれば十分役に立つとは思いますが、それであれば月々の保険料を減らし、その分は資産形成をしておきたいというのが私達夫婦の結論です。
2つ目のメリットは、分割で支払われるという事。
一般的に大金を一括で手に入れたことがない方が大半だと思いますので、貰った生命保険をうまく取り崩しながら生活することができるでしょうか?
計画的な取り崩しというのは意外と難しいと思いますので、残された家族の安定を考えると、毎月〇十万円という様な定額の保証が入る事が最善と考えています。
また、月々の保証金額に関しては、仮に自分が死亡等した時の遺族年金を考え、それに追加して総額で必要十分な金額となる様に設定しました。
この保険に関しては、唯一継続しているものになります。
医療保険(パパ&ママ)
加入した医療保険: メディフィットplus メディケア生命
保険料: パパ 約5500円/月、 ママ 約4500円/月
通常のプランで入院日額1万円程度、がん特約などのオプションをつけていたと記憶しています。
正直に言うと、医療保険に関しては、入院というリスクを考え、夫婦ともに絶対入る必要があるものという考えから抜け出せずに加入してしまったと考えます。
ドル建て終身保険(パパ)
加入した保険: ドルスマート メットライフ生命
保険料: 約17,000万円/月 10年払込み
こちらは終身保険という事で、
10年間支払い続ければ一生涯500万円程度の死亡保障が得られるというもの。
また、同時に資産形成もでき、保険料の支払い完了後に年利3%を最低保証として払った保険金が増えていくというものです。
海外赴任から帰国時にドルでの資産を保有していたという事、現金での貯金よりも年利3%以上で増えるというのは非常に魅力的に思えた為、ドルベースでの払込みが可能なこの保険を契約しました。
今考えると、この保険に加入してしまったことを非常に後悔しています。。。
※この保険自体は他の商品と比べて非常に良い保険だと思います。保険としては。

では、ここから保険を解約した理由について説明したいと思います。
「医療保険」解約の理由
保険契約後、長女誕生に伴い家族の為の資産形成に興味が出てきたことで、お金について調べる事が増えてきました。
そんな中で、「医療保険は不要・ムダ」という様な情報を目にする事が多くなりました。
要点を簡単にまとめると、
- 日本の健康保険は非常に優秀
- 高額医療費制度により月8万強が支払い上限 (収入に次第では増える可能性あり。)
- 傷病手当による給与保障あり(2/3程度)
- 平均入院日数は31.9日(H26厚生労働省データ)であり、1か月を超えて長期間入院する確率は非常に低い。(長期入院だとしても高額医療制度で支払い上限は決まっている。)
要は、1か月超の入院確率は低いのに加え、長期入院したとしても月当たりの支払い上限が8万強と決まっているので、ある程度の貯蓄があれば医療保険に頼る必要がないという事です。

詳しく知りたい方は「医療保険 不要」などでググってみて下さい。
(説明を放棄している訳ではありません。。。)
例えば、「定年までの30年間で3年に1回1か月程度の入院」をする様な状態になったとしましょう。

そんなに頻繁に入院する人は稀だと思いますが。。。
私と妻で月額1万円の医療保険料を支払っていますので、30年間で支払う保険料総額は360万円になります。
少し調べてみると、
1か月の入院でかかる入院費用は諸々合わせて25万円程度との事。
3年に1回なので、計10回の入院をする事となり、支払い総額は250万円です。
普通に支払いした方が安いですよね?
もちろん、たらればを言ったら切りがないです。
しかし、一般的に考えて3年に1回1か月の入院をする確率は非常に低いと思われます。
また、幸いな事に我が家の家計的に、20~30万円の突発的な支払いは問題ありませんので、医療保険については解約し、貯蓄に回すことと決めました。
※これはあくまで我が家の場合になります。貯蓄的に、突発的な支払いが難しいという方に関しては、医療保険も一つの選択肢ではないかと思います。
「ドル建て終身保険」解約の理由

この保険が最大の後悔です。。。
もう一度この保険の概要を図解しましょう。

この様に、最初の10年間で保険料を払い込めば、10年後から年利3%での運用が始まるというもの。(実際には手数料などがあり3%以下の数字となります。)
もしこれが仮に、
支払い0年目から、支払った金額に対して年利3%で増えるという商品であれば解約していなかったかもしれませんが、
ポイントは10年後から運用が始まるという部分。
契約当時、金融リテラシーのまだ低かった私は、この重要性に気づいていませんでした。

あの頃の自分に言ってやりたい。。。
コチラの記事でも書いたのですが、資産=貯金x利回りx運用年数となります。
この運用年数の部分を全く意識できていませんでした。

10年間といえば、米国の代表的なインデックス指標であるS&P500に投資していれば2倍以上にもなる期間。
複利の力は凄まじく、これを無視し続ける事が出来ませんでした。
また、こちらにも書いた通り

我が家の目標とする運用利回りは4%以上。
この目標と決めた以上、そのリターンを下回る保険での運用を継続することはできません。
10年以内での解約時の解約返戻金は、支払い保険料よりも大分安くなっており、約20万程度の損失を抱える事となります。
しかし、現時点でお金を払って解約してもそれ以上のリターンが生まれる可能性がありますので、
保険は解約し、その金額を株式投資に回すことに決めました。
もちろん、株式投資のリスクは0じゃない。損することもかなりの確率であると思います。

でも、将来のリターンを考えて、
そっちの方が有利と判断したという事ね。

保証はできないけど、そうなる確率は高いと思う。
あくまで保険は保険。
そこに手数料などの保険会社の利益が乗っていると考えるのが自然であり、
貯蓄を目的とするのであれば保険とは別の所で資産形成をすべきであると考えます。


周りの方と保険の話をすると、意外と保険を活用しての
資産形成をしている方が多い様に感じます。
ムダとは言いませんが、自分で運用した方が効率が良いですよ。
まとめ
- 保険に入る意味を十分に考え、必要な保険を見極めよう。
- 収入保障型保険は入る価値の高い保険と考える。
- 日本の健康保険は優秀。貯蓄が十分にあれば、医療保険は不要。
- 保険と貯蓄は切り分けて。株式運用での資産形成を考えよう。

自分としては非常に後悔の大きい経験でしたが、
少しでも皆様の保険選びの参考になれば嬉しいです。
いつか娘たちにも教えてあげたいと思います。

